サマー2000シリーズ初戦の七夕賞は柴田善臣騎手騎乗のドモナラズが馬場の外側より追い込んで快勝。ドモナラズは11番人気だったわけであるから宝塚記念からの柴田善臣騎手の好調さが馬に伝わったのだろう。ドモナラズは父アフリート母アンプルカット(母父:ナリタハヤブサ)だからかなり地味な血統ではあるが、ダートではなく福島でしかも芝の重賞を勝った訳だ。柴田騎手は宝塚記念のナカヤマフェスタ、先週のアロマカフェに続き3週連続の重賞勝ち。2着はこれまたローカルの女王アルコセニョーラで夏開催としてはまずまず面白いスタートとなった。ところで凱旋門賞に挑戦するナカヤマフェスタが柴田善騎手から蛯名騎手に乗り代わりとのこと。ロンシャンの馬場を知っているというメリットもあるだろうが、ことナカヤマフェスタのような乗りにくい馬には柴田善騎手があっていたように思うが。まぁ前哨戦もナカヤマフェスタは使うようなのでもともと主戦だった蛯名騎手には感覚をつかんでもらいたいものだ。 PR |
サンデーサイレンスが全盛の今の日本国内において、繁殖牝馬もサンデー系の牝馬が多くなってきている。国内の種牡馬ランキングでもサンデー系の種牡馬が上位を占めているから、日本の課題として今後いかに非サンデー系の繁殖牝馬をそろえるか、もしくは非サンデー系の優秀な種牡馬を育てるか(これはサンデー系競走馬が活躍している以上、現在の日本では実質難しいかもしれない。)が今後10年先を見添えた課題となってくる。ウォーエンブレムやチチカステナンゴなど非主流血統の種牡馬も輸入されているが、できれば国内系種牡馬でもそうした非サンデー系の馬を用意したい。よくある質問ではあるが、このままサンデー系が国内生産馬の割合で増えるほど、4世代か5世代先に進んだときの衰退が早くなってしまう可能性がある。血の偏りとはそういうことだ。シンボリクリスエス、キングカメハメハ、ジャングルポケット、タニノギムレットなど非サンデー系はいるが、今サンデー2世、3世と比較して好調なのはキングカメハメハか。もちろんタニノギムレットやジャングルポケットもGI馬こそだしているものの産句に少しむらがある印象だ。世界の血統もサドラーズウェルズ系など偏った部分があるので、まぁいたし方ない部分でもあるのだが。
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北海道で往年のダービー馬ウイニングチケットと2着馬ビワハヤヒデがパドックで久しぶりに会うらしい。当時はナリタタイシンという武豊の皐月賞馬がいたりしてかなり盛り上がっていた記憶がある。柴田政人の念願のダービー初制覇というのも懐かしい。当日はビワハヤヒデに騎乗していた岡部幸雄もこられるということなので懐かしいファンにはありがたいイベントだ。今週はローカルの七夕賞だが、注目は新馬戦とセレクトセール。来週からセールがはじまるようだが、アドマイヤムーンやダイワメジャーなど新種牡馬の産句もラインナップされているからこちらは楽しみだ。結果しか普段は見ていないが、実際のせりでの取引の流れや実際の馬主間の競り合いなど生でいつかは見てみたいものである。
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国内のリーディングはサンデーサイレンス亡き後毎年順位が入れ替わる激戦状態が続いている。ほとんどはサンデー系の馬が多いのだが、今年は非サンデー系のキングカメハメハが1位となっている。今年のダービーはエイシンフラッシュ(父キングズベスト、その父キングマンボ)だからキングカメハメハとおなじ日本でも参句が活躍しているキングマンボ系だ。キングカメハメハ自体、父系がキングマンボーミスタープロスペクターとなっており、母親系ではラストタイクーン、さかのぼるとノーザンダンサー系までいきつく。キングカメハメハ自体はノーザンダンサーの4×4ではあるが、キングカメハメハの子供となるとノーザンダンサーが既に5代前となるから、日本であふれているノーザンダンサー系の牝馬とつけてもそれほど血が濃くならない。また、サンデーサイレンスーノーザンダンサー系という一番主流で数も多い牝馬にも比較的に種付けしやすいということで、今後もキングカメハメハに対するニーズはどんどん高まっていくだろう。現在の種付け料は400万前後のようだが(確かなことはわからないが)このまま活躍馬をコンスタントに出せれば相場表もこつこつあがっていく。何よりもサンデーの血を引く一流牝馬と種付けできるのはよい。サンデー系の種牡馬ではディープインパクトやマンハッタンカフェ、ネオユニヴァース、ゼンノロブロイ級でないとなかなか超一流の牝馬はまわってこないもので、そう考えると毎年変わっていた種牡馬も安定してくるとおもう。
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オグリキャップが死ぬという悲しいニュースもあり、春のGIシーズンも終わってしまったので比較的話題は新馬戦や新しい2才馬特集などが盛んだが、春のGIを振り返って今年の3才馬は意外に面白い戦いだった。ダービーでは人気を被ったヴィクトワールピサとペルーサがともに敗れてしまったが、これはスローペースによる要因も大きく、かつ勝ったエイシンフラッシュは成績だけ見れば十分ダービー馬になりうるもので展開のアヤがあった反面実力が出たともいえる。残念ながらエイシンフラッシュは凱旋門賞に向かわず、国内の菊花賞を目標とするらしいが、ヴィクトワールピサは凱旋門賞に挑戦するという。何度も言われているがウォッカでの無念をぜひ角居厩舎には果たしてもらいたい。また、同じ3才の牝馬路線ではアパパネが2冠達成。しかもゼンノロブロイ産句のサンテミリオンと同着という快挙だった。この路線これから本格的に古馬と対戦する段階となるが、今年のレベルは決して低くないと思う。アパパネは距離延長が不安視されたオークスだけに400m縮小する秋華賞は3冠を狙える最有力候補だ。
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